身体の状況に応じた食事介助方法

介護が必要となっている利用者の中には、寝たきりの人や片麻痺がある人、そして認知症などで意思疎通が難しい人など、様々な状況の人がいます。食事介助する介護士は、それぞれの状況に合わせた対応をしなければなりません。

寝たきりの人の食事介助は、まずベッドの頭側を少し起こして(60°くらい)介助する人と同じくらいの目線にします。膝の下や腕の下など、楽な姿勢が保てるところにクッションを当ててあげると良いです。寝たきりの人は、全体的に身体の機能が落ちていますので、食事の量や食べ進めるペースを調節しながら、バランス良く食べていただくようにします。食事の後は口腔ケアも行い、1時間くらい身体は起こしたままの方が良いでしょう。

片麻痺がある人の食事介助は、麻痺のない方から介助するようにします。例えば、右側に麻痺がある人なら左側から介助します。麻痺のある方から介助すると口がうまく動かせないため、食べにくいのです。食べ物が噛めているか、飲み込めているかを確認しながら進めていきます。

そして、認知症が進み意思疎通が難しい人の食事介助ですが、こちらからの問いかけにも答えることができないので、無理やり食事を口に入れるのではなく、一口スプーンに乗せて自身でスプーンを持ってもらいます。そして口に運ぶよう促したり、好きなものから食べていただくようにするとスムーズにいくでしょう。時々声をかけながら様子を見て、その人のペースに合わせて介助を行うと良いです。※参照サイト:高齢者の食事事情~安全な食事介助のために~